国連気候変動事務局は、2018年の
「変化のためのモメンタム」気候行動賞の15団体
の受賞者を発表しました。
(2018年9月27日 Climate Week NYC 2018)
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<国連気候変動行動賞 受賞>
受賞式
「これらの活動は、世界中の拡大可能
な気候変動へ光を照らしている」と
国連気候変動担当
パトリシアエスピノサ事務総長は
述べた。
「これらの活動は、気候変動の抑制は
可能であるだけでなく、
革新的であり、エキサイティング
であり、違いを生む」
という証拠です。
Climate Week NYC 2018で、
気候グループが主催する特別イベント
で、以下の5つの受賞活動の
代表が気候変動への解決策について
講演がありました。
Seacology からは創設者の
ポール・A・コックス博士と
事務局長のドゥェインさんが
参加しました。
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表彰の対象となったSeacologyの活動の紹介
概要
非営利の環境保護団体である
シーコロジーはスリランカがすべての
マングローブ林を保護し、植え替える
歴史上最初の国になるのを支援しています。
その結果、スリランカは、健康な
マングローブが最も重要なコミュニティ
である小さな漁村で維持保全と経済的
収入を構築したいと、他の国々のモデル
となる道を進んでいます。
シーコロジーは、コミュニティの
マングローブ保護協同組合で
マングローブの森林保護との約束を
持続可能な職業訓練と奨学金を
提供することにより、沿岸コミュニティ
の貧困を緩和するのに貢献します。
これらの保全協同組合を通じて、
プログラム参加者は、
マングローブの繁殖、再植林、
保護においてコミュニティを
リードしています。
<過去の問題>
マングローブの世界的な重要性は、
大量の炭素を長期間隔離する能力が
ある事です。マングローブは、
1ヘクタールあたりで熱帯雨林よりも
3〜5倍多くの炭素を貯蔵すると
推定されていました。しかし、最近の
研究では、マングローブは熱帯雨林の
最大50倍以上を貯蔵できると結論
付けています。
マングローブが伐採されると、大量の
二酸化炭素が放出され、気候変動の進行が
早まります。
マングローブの森林面積は世界の0.7%
ですが、世界中で200億トンの炭素を
貯蔵する可能性があります。
これは、世界の年間温室効果ガス排出量
の約2.5倍に相当します。
驚いたことに、過去50年間で、エビ養殖場
耕作地、ウォーターフロント開発、薪や
木炭生産のためのマングローブの
森林伐採が進み、世界はマングローブ林を
年間1%の割合で失っています。 この状況で
マングローブの森林破壊が続と
全世界のマングローブがすべて、今後100年
以内に消滅する可能性があります。
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<保護活動>
14,500ヘクタール以上のマングローブ林が
境界を定められ、保護区の看板がほぼ50の
ラグーンと河口システムに設置されました。
2017年、このプロジェクトは703,800本の
マングローブの苗木を植えました。
7,900人以上の女性と若者がマングローブ
保護の訓練を受け保護を行っています。
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<ソリューション>
スリランカは、村を拠点とする
コミュニティ ベネフィット オーガニゼーション(CBO)
を通じて、貧しい女性や若者に職業訓練と
奨学金を提供することにより、世界で初めて、
すべてのマングローブを保護する国に
なります。
これらの女性や若者
(2018年現在 2,893人)は、経済的自立の
機会を受け取る代わりに、CBOが推進する
マングローブ保全活動に
積極的に参加します。
スリランカは、マングローブを保護する上で、
漁業と農業の改善を促進し、環境を維持し
持続可能な生活を促進します。
コミュニティが繁栄できるより健康的な
環境を確保することにより
沿岸コミュニティを津波などの被害から
回復力のあるものにします。
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<地球を助ける>
マングローブ林は、惑星の熱帯帯の淡水と
塩水の合流点にあります。それらは、
ローカルおよびグローバルの両方で
重要な生態学的役割を果たし、多くの鳥、
甲殻類、爬虫類、および哺乳類が陸と海の
接合部で繁栄するための家を提供します。
マングローブは、サンゴ礁など、他の
接続された海洋生態系を強化し、魚の
養殖場として機能します。珊瑚礁の魚は
しばしば海草床で産卵し、孵化した後、
稚魚はマングローブ林の中に移動します。
そこでは、捕食者から避難所が豊富に
あります。
マングローブがない場合、稚魚はサンゴ礁
に直接移動し、そこでより多くの
捕食者たちにさらされます。
米国海洋大気庁は、世界中で3,000万人の
生計が完全にサンゴ礁に依存しており、
サンゴ礁はマングローブによって
支えられていると推定しています。
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<人々を助ける>
マングローブは、スリランカの何千もの小さなコミュニティの生計と食糧の源です。
健全なマングローブは、沿岸洪水に対する
保護価値として、1世帯あたり
年間平均2,100米ドルを提供すると
推定されています。
マングローブは、漁業コミュニティに
利益をもたらすだけでなく、生産性の高い
土壌への侵食や塩水侵入を食い止める
ことにより、農業コミュニティにも役立ち
ます。
スリランカのマングローブ林を保護する
ことは、沿岸の洪水や、さまざまな災害から
現地の人々の命を守ります。
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スリランカの切手
![](https://seacology-japan.jp/wp-content/uploads/2021/03/Mangrove-stamp.jpg)
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